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http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/shinchaku/index.rss ja 新着情報 http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015091000011/ 生徒指導支援センターでは、生徒指導上の諸問題に関する論文等を、参考文献として、ウェブページで公開・提供します。 第一弾の本論文は、 本学大学院「生徒指導コース」を1991(平成3)年に修了された佐藤正道氏が、鳴門生徒指導学会の学会誌「鳴門生徒指導研究」において毎年発表されている、世界の不登校研究に関しての地道な基礎研究です。佐藤氏は、日本の不登校問題を考える上で、常に世界の不登校研究の動向に目を向ける必要があるとお考えになり、1992年の「鳴門生徒指導研究」第2号で、1980年から1990年までの世界の不登校研究を概観する論文を発表されました。以降、その継続研究として、毎年「鳴門生徒指導研究」に投稿を続けておられます。 1991年から2002年まで、および2011年、2012年は、ERIC および PSYHOLOGICAL ABSTRACTS に基づいて、2003年から2010年までは、PSYHOLOGICAL ABSTRACTS に基づいて、2013年は ERIC に基づいて、不登校との関連が考えられる用語 school attendance, school dropou.. Wed, 06 Sep 2023 09:12:53 +0900 諸資料・研究業績 http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2023071200023/ 生徒指導支援センターの紹介パンフレット(A4、4頁)です。 生徒指導支援センター紹介パンフレット.pdf(1.76MBytes) Thu, 13 Jul 2023 11:06:22 +0900 諸資料・研究業績 http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2022051600020/ 2021(R3)年度生徒指導支援センター学校等支援一覧.pdf(172KB) Mon, 16 May 2022 17:03:41 +0900 事業案内・事業報告 http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2022011700012/ 2020(R2)年度生徒指導支援センター学校支援一覧.pdf(172KB) Mon, 17 Jan 2022 12:04:16 +0900 事業案内・事業報告 http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2020061000014/ 2019(R1)年度生徒指導支援センター学校支援一覧.pdf(172KB) Wed, 08 Jul 2020 17:03:02 +0900 事業案内・事業報告 http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2020031000037/  文部科学省は,障害者の権利に関する条約に掲げられたインクルーシブ教育システムの構築を目指し,通常の学級においても,全ての教科等において,一人一人の教育的ニーズに応じた指導や支援を一層充実させていく必要があるとしています。  これを踏まえ,学習指導要領解説には,➀各教科等の学びの過程において考えられる困難さ➁それに対する指導の工夫の意図➂手立て(具体的な指導内容や指導方法の工夫)の例が記載されています。  このリーフレットは,小・中学校学習指導要領解説の➀~➂をわかりやすくまとめたものです。  授業改善,学年・教科別研修会や校内研修会等で,本教材を活用いただき,お気づきの点がありましたら,メール等でご連絡いただけるとありがたく思います。 個性豊かな子どもたちは指導の工夫によって学校に居場所をつくることができます.pdf(34MB) Thu, 19 Mar 2020 08:46:18 +0900 諸資料・研究業績 http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2019071100012/ 本教材は、国立大学法人鳴門教育大学「いじめ防止支援機構」の客員研究員、違谷健治氏が開発したものです。 DVD「青い鳥」の原作は,2007年に刊行された重松清さんの同名小説です。 市販されているDVDにおいては,家庭内鑑賞以外の使用,及び無断で複製・上映・放送・有線方法・インターネットでの利用,公衆への譲渡又は貸与,改変等を行うことは法律により固く禁じられています。 なお、本教材をご活用いただいた際は、簡単で結構ですので、お気づきの点や児童生徒の皆さんのようすについて、メール等でご連絡いただけるとありがたいです。よろしくお願いいたします。  DVD『青い鳥』.pdf(6MB) Thu, 11 Jul 2019 10:17:11 +0900 諸資料・研究業績 http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2019070400045/ 本教材は、国立大学法人鳴門教育大学「いじめ防止支援機構」の客員研究員、違谷健治氏が開発したものです。 題材は、重松清さんの小説『かあちゃん』(2012年、講談社文庫)です。 小説の内容などのウェブページでの公開、ダウンロードによる活用に関しては、講談社の許諾をいただいています。 なお、本教材をご活用いただいた際は、簡単で結構ですので、お気づきの点や児童生徒の皆さんのようすについて、メール等でご連絡いただけるとありがたいです。よろしくお願いいたします。  小説『かあちゃん』.pdf(6MB) Thu, 11 Jul 2019 09:05:33 +0900 諸資料・研究業績 http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2019070400021/ H30年度生徒指導支援センター学校支援一覧.pdf(86KB) Thu, 11 Jul 2019 09:05:19 +0900 事業案内・事業報告 http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2019020700034/ 生徒指導支援センターは,本学地域連携センター3階から芸術棟2階(208)へ移転いたしました。 Fri, 08 Feb 2019 16:01:15 +0900 http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2018100400031/ 生徒指導支援センターでは、「生徒指導に係わる教師力の高度化」に向けてのプログラム開発として、下記のとおり教材・資料集を作成しています。是非ご活用下さい。 *冊子をご希望の方は、生徒指導支援センターまでお問い合わせください。ただし、送料はご負担願います。 ・第1集「生徒指導の理論と実践」   第1集では、学校現場の先生方が実践的な生徒指導力を高度化していくために役立つ指導・研究を進めてきた結果をまとめています。    第1部 大学院における生徒指導に係わる授業プログラム    第2部 鳴門教育大学生徒指導支援センター所長だより「優しくて厳しい教師をめざして」 ・第2集「教育相談の理論と実践」   第2集では、各章における執筆者がそれぞれの切り口から教育相談について述べています。    第1章 教育相談を考える     第2章 教育相談の技法と実践      第3章 教育相談の体験 -臨床心理士の視点からー     第4章 不登校      第5章 不登校と「登校刺激」      .. Thu, 11 Oct 2018 09:47:48 +0900 諸資料・研究業績 http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2018071200074/ H29年度生徒指導支援センター学校支援一覧.pdf(86KB) Wed, 18 Jul 2018 08:47:37 +0900 事業案内・事業報告 http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2018071200067/ H28年度生徒指導支援センター学校支援一覧.pdf(84KB) Wed, 18 Jul 2018 08:47:32 +0900 事業案内・事業報告 http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2016041400011/  生徒指導支援センターでは、学校支援の取組として、10名のスタッフが分担して、教育委員会や各学校園での研修会・生徒指導に係る会議等において、教職員・幼児児童生徒・保護者を対象に講演・助言を行いました。平成27年度は約100件の支援を行いました。その内容については、下表をダウンロードして御覧ください。 H27年度生徒指導支援センター学校支援一覧.pdf(107KBytes)  Fri, 01 Apr 2016 10:20:00 +0900 事業案内・事業報告 http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2016032900018/  前回の所長だよりで書きましたが、私の「所長だより」は、今回をもって終了させていただきます。一年間、ありがとうございました。  ちょうど一年前、生徒指導支援センターのホームページを立ち上げる際に、所長からのメッセージのタイトルを「センターだより」にするか「所長だより」で少し迷いました。それは、文章を書くにあたっての、“社会的な役割”と“個人的なこだわり”の間での重点の置き方に関係してくるからです。 平成22(2010)年度に校長を務めたとき、私は、毎週、「校長室だより」を書きました。その最終回に、こんなことを書きました。 校長室だよりを書くうえで、いちばん気を使い、葛藤したのは、私個人のブログではなく布施高校の校長としてのメッセージにふさわしい内容になっているかという点でした。毎回のテーマは、布施高校の生徒たちや先生方のようすを見ている中で次々と思い浮かぶので、テーマを決めることにはさして困らなかったのですが、時間がかかったのは細かな部分の表現方法でした。書いては消して、消しては書いて、また、 「ここは『自分のこと』を書きすぎてい.. Wed, 30 Mar 2016 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2016032200026/  先週3月18日に、本学の卒業式(学位記授与式)が行われました。学校の卒業式のシーズンも終わり、あと少しすると、新年度を迎えることになります。  「卒業と言えば…」という問いから何を連想するかは、人それぞれだと思います。特に、「卒業ソングと言えば…」という問いからは、顕著に世代による違いが表れるでしょうね。最近の小中学校では『旅立ちの日に』(1991年)がよく歌われるようですが、私が子どもだった頃にはもちろんなかった歌ですし、高校ではあまり歌われることがないので、高校教員だった私は『旅立ちの日に』のメロディーや歌詞をあまりよく知りません。  私が高校教員として経験した(生徒たちが歌うのを聞いた)卒業ソングには、『心の旅』(チューリップ:1973年)、『卒業写真』(荒井由実:1975年)、『贈る言葉』(海援隊:1979年)、『春なのに』(柏原芳恵:1983年)、『空も飛べるはず』(スピッツ:1994年)、『TOMORROW』(岡本真夜:1995年)、『Best Friend』(Kiroro:2001年)などがあります。  私より10数歳年下の方々にとって.. Wed, 23 Mar 2016 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2016031500011/  今月は、数人の研究者の方々と共同で取り組んでいる、いじめに関する洋書の翻訳作業に悪戦苦闘しています。  すでに直訳は終了しており、現段階での私の役割は、日本語として、より読みやすいように、必要な意訳を行うことです。しかしながら、本格的に英文を訳すのは40年以上前の高校時代以来のことですし、教師になってからは専門は社会科でしたので、英語とはほとんど接点がありませんでした。5年前に大学の教員となり、たとえば市民性教育に関する研究でロンドン大学やロンドンの学校を訪問しインタビュー調査をしたりもしましたが、会話はいわゆるブロークン・イングリッシュしかできず、通訳の方に助けられ何とか調査を終えたようなことでした。また、研究に関連する英語の資料に目を通すことも少しはありましたが、おおよその文意を理解することと、的確な日本語に訳することとは全く別物であることを、今さらながら痛感しています。  学校教育では、英語は私の好きな科目の一つでした。「訳す」という、他国の別言語を日本語に“コンバート”する作業の難しさ、奥深さ、おもしろさを教えてくださったのは、高校2年のときの英語.. Wed, 16 Mar 2016 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2016030700016/  本学と、宮城教育大学・上越教育大学・福岡教育大学との4大学による協働参加型の「いじめ防止支援プロジェクト(BP プロジェクト)」の一環として、2月28日に、福岡教育大学アカデミックホールにおいて、福岡教育大学の主催による「いじめ防止研修会」が開催されました。生徒指導支援センターからは、私と池田講師、竹口研究員が参加しました。  BPプロジェクトは今年度(平成27年度)から始まった事業ですが、それに先立ち、福岡教育大学は、平成26年6月に「いじめ根絶をめざすアクションプログラム」を策定されました。そして、大学が有するリソースや附属学校を活用し、教育委員会と連携して、いじめ根絶をめざす取組を進めてこられました。中でも特徴的なのは、大学と附属学校で協働して「いじめ防止を意図した各教科等指導案集」を作成し附属学校で実践、さらにそれを一般の小学校5校の協力校において実践しその有効性を検証されていることです。  今回の研修会では、福岡教育大学附属小学校の平井源樹先生、協力校である福岡市立高宮小学校の宇都宮純一先生、同じく協力校である宗像市立自由ヶ丘小学校の青野慎一教頭先生から、いじめ防止を意.. Wed, 09 Mar 2016 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2016030100021/  今年の1月に還暦を迎えました。大学の教員となって5年目、大学の定年は65歳なので、あと5年残されていますが、高校教員を続けていたなら、この3月末をもって定年退職を迎えるはずでした。近年は、同世代の元同僚や教職に就いていた知人から、退職や再就職の挨拶のはがきが届くことも多くなりました。それを見るたびに、何だか、「もう、君たち世代の時代は終わったんだ」と言われているような、複雑な気持ちになります。若い時に保守的な大人に反発して口ずさんでいた、吉田拓郎の「古い船をいま動かせるのは古い水夫じゃないだろう」(1970年『イメージの詩』)という言葉が、自分自身に突きつけられます。と同時に、まだまだ、若造に負けてたまるものかという意地と闘志が湧き起こってきます。  所長だより007で、「人を平均に還元しない」ということを書いたように、一言で「私たちの世代」と言っても、その中には当然のことながら、さまざまなパーソナリティの、いろいろなポリシーを持つ人たちがいます。しかし、その一方で、やはり、同じ世代同士として共有する感覚があるのも事実です。共有する感覚、その一つに、フォークソング文化があります。 .. Wed, 02 Mar 2016 19:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2016022300019/  奈良美智(なら・よしとも)さんの描く子どもは、「素直」「純粋」「無邪気」というようなイメージとは対極にある、独特の表情をしていますね。最近の画風は少し柔らかくなってきたようにも思いますが、これまで奈良さんが描いてきた子どもは、大人の欺瞞を見透かし、大人の期待する子ども像を拒絶し、大人の“子ども扱い”をはね退けるかのような、鋭い眼差しをしていました。私は奈良さんの描くそんな子どもの絵が好きで、研究室に何枚も貼っています。そう言えば、一昨年、兵庫教育大学の知人との共同研究でロンドン大学を訪れたときに、ある教授の研究室のドアに奈良さんの絵が掲げられているのを見つけ、驚きました。奈良さんは、村上隆さんと並んで、海外でも高い評価を受けている日本人アーティストだそうです。  私が奈良さんの絵が好きな理由は二つあります。一つは、自分自身が子どもだった時のことを思い浮かべると、当時の自分自身を「素直」「純粋」「無邪気」等の子ども像で語る、あるいは語られるのは、何となくしっくりこない感じがするからです。かと言って「邪悪で」「ひねくれた」「反抗的な」子どもであったというわけでも.. Wed, 24 Feb 2016 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2016021200013/  先日、学部の授業『生徒指導論(進路指導を含む。)』のテストで、「優しさと甘やかしの違いについて述べなさい」という問題を出しました。皆さんは、どのようにお考えになるでしょうか。  私は、学生に対して、端的に、「児童生徒が求めていることに応えるのが“優しさ”」であり、「児童生徒が求めていないのに援助するのが“甘やかし”」だと説明することがあります。  実は、これは、1995年の3月に本学で開催された鳴門生徒指導学会シンポジウム「教師にとって不登校とは」において、当時、和歌山県教育研修センター教育相談主事を務めておられた藪添隆一先生がお話しになった考え方です。  甘えということをもうちょっと詳しく言いますと、「甘えさせるべきです」。私たちは人に甘えさせていただいて受け入れられたときに元気になります。しかし、「甘やかすべきではありません」。甘やかすというのは、子どもが要求していないのに、物や言葉をこっちの都合で与えることです。体が要求していないのに、おいしいからといって、つきあいだからといって、どんどん与え続けると、体はそれを吸収し.. Wed, 17 Feb 2016 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2016020800030/  恋愛について、私が大きな影響を受けた本が2冊あります。一冊は、思春期という「疾風怒濤の時代」が始まった頃に読んだ、トルストイの『性欲論』、そしてもう一冊は、30歳を過ぎてから読んだ、中島らもの『恋は底ぢから』(1987)です。  巷では、ベッキーさんと川谷さんの問題が盛んに報道されています。私自身は、ベッキーさんは好きでも嫌いでもなく、また川谷さんのバンド「ゲスの極み乙女。」の曲も聞いたこともないので、特に関心があるわけではありません。ただ、先日ネットで見た、この問題に関する島田紳助さんのコメントが強く印象に残りました。  紳助さんは、暴力団関係者との交際が報道され2011年に芸能界を引退しました。その問題については、ここで論じるつもりはありませんが、私は、タレントとして活動していた頃の紳助さんの言葉や文章に共感を覚えることが時々ありました。  たとえば、子育てについて、紳助さんのこんなエッセイがあります。  長女が高校生のとき、こういうことがあった。  Mr.Childrenが大好きだった彼女が、CDを買ってくれというのだ。  いくらだと聞いたら、三千円だという。.. Wed, 10 Feb 2016 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2016020100017/  教育に関する言説について、ときどき、「それって“天すき”じゃないの?」と思うことがあります。“天すき”とは、「天狗のすき焼き」のことで、古典落語の『天狗さし』に出てきます。  毎度おなじみの「おもろい男」が、甚兵衛さんのところに、金儲けの相談にやってきます。この男は、不思議なことを思いつく男です。  たとえば、餅屋で杵と臼で餅をついている様子を見て、杵を振り下ろす時にはかなりの力がかかるが、振り上げる時にも力がかかる、その振り上げる力が無駄やと考え、振り上げる場所にもう一つ臼を置いといたら、その振り上げる力で餅がつけるのでは…と言います。そこで、甚兵衛さんが、「ほな、その上の臼はどないして止めとくんや?」と尋ねると、その男は「それをあんたに相談に来ましてん」。 またある日は、「10円札を9円で仕入れて、11円で売ったら儲かりまっしゃろ。額面通りの10円で売ったかて、1円の儲けや」。そこで、甚兵衛さんが、「そやけど、その10円札をどないして9円で仕入れるんや?」と尋ねると、その男は「それをあんたに相談に来ましてん」。 .. Wed, 03 Feb 2016 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2016012500016/  『わかりやすいはわかりにくい?』、これは、鷲田清一さんの著書です。サブタイトルは「臨床哲学講座」となっています。  タブレット純というお笑いタレントをご存じでしょうか。私は、2014年の「歌ネタ王決定戦」で、初めて彼の芸を見て、爆笑してしまい、大好きになりました。そして、「わかりやすいはわかりにくい?」の書名を思い出しました。  私が見た彼の歌ネタは、小学校の算数の文章題をもとにしたものでした(実在の問題なのか、ネタのために創った問題なのかは定かでありませんが、実際にあったとしてもおかしくはない問題です)。  タブレット純は、独特の風貌と弱々しい声で、最初にこう切り出します。 「わたくし、あのぉ、子どもの頃から算数の文章題というのがすごい苦手で、 数とか時間とかを求めようとする以前に、文章の中味といいますか…、 『高橋くんはどこに向かおうとしているんだろうか?』とか 『なんでこんな重いものを持たされなければいけないんだ』とか、 そんな文章の物悲しさばかりに目がいってしまって、 とても答えを求めるところではなかったんですけれども、 そんなチョッと.. Wed, 27 Jan 2016 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2016011700011/  先日、学生に対し教員採用試験の個人面接の指導をしていて、以前にある県の面接試験で出題された「面接官を元気づけるような歌を1曲選んでワンフレーズを歌ってください」という課題を与えました。学生は、一瞬驚いた表情になりましたが、真剣に曲を探して、アンジェラ・アキさんの『手紙~拝啓十五の君へ~』の一節を歌ってくれました。所長だより038で触れましたが、徳島の板野町生まれのシンガーソングライター、アンジェラ・アキさんのこの曲は、私も講演などでよく紹介する歌でもあり、学生の透明感のある歌声にすごく感動しました。「負けないで、泣かないで」頑張ろうという気持ちにさせてくれました。なまじっかあれこれとたくさんの言葉を費やすより、端的なメッセージのほうが、人を勇気づけるのかもしれませんね。  ちなみに、私がもし同じよう課題を与えられたら、1998年の19(ジューク)の曲『あの青をこえて』を歌うだろうと思います。大学院の授業でも、BGMに流しながら、その一節を思わず歌ってしまったことが一度だけあります。(心優しい院生の皆さんは、拍手をしてくれました。)私が大好きなのは、「生きてゆく事は 掛けて行く事 僕.. Wed, 20 Jan 2016 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2016011200016/  海外で何らかの事故があったときに、アナウンサーが「なお、日本人の被害者はいないもようです」等のコメントをすることがありますね。その国に滞在中の方のご家族や関係者の方々にとっては、これは重要な情報だと思います。そのことを認めたうえでではありますが、以前、ある人が、「日本人の被害者がいなかったらそれで問題がないようなニュアンスが伴ってしまう」ことが気にかかると、投書されていました。発信する側は意図していなくても、示された文脈に別の意味が付与してしまい、受け手に違和感を与えてしまうことがあるのではないかという指摘ですね。  先日、新聞を読んでいて、ある記事に違和感を感じたことがありました。中学生の男子生徒が電車にはねられて亡くなった事故についての記事でした。記事の最後には、「教頭は『生活態度に問題はなく、1、2学期の校内アンケートでは、いじめをうかがわせる記述はなかった』と説明している。」と書かれていました。  30数行の小さな記事ですので、報道する側も、限られた字数の中で必要と判断した内容に絞ってまとめられた記事だと思います。また、学校のコメントも、紙面に載っているのはこれだけですが.. Wed, 13 Jan 2016 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2016010400035/  数年前の野外コンサートで、夏川りみがアカペラで「アメージング・グレース」を歌うのを聞きました。英語の歌詞の後に、うちなーグチ(沖縄語)の歌詞が続きます。  太陽(てぃだ)月(ちち)の光 首里天加那志(しゅりてぃんじゃなし)  見守(みまむ)やい給(たぼ)り 我御主加那志(わうしゅがなし)  天(てぃん)ぬ群(む)り星や 我(わ)上(うぃ)どう照(てぃ)らす  黄金満星(くがにみちぶし)や 皆(んな)どう照らす 会場中がどよめくほど、その歌声は美しく、神々しく、そのメロディーと詞が心に染み入りました(You Tubeで「夏川りみ」「アメージング・グレース」「つま恋」で検索すると聴くことができます)。  1月1日の朝日新聞。特集「世界はうたう」の記事で、昨年6月にオバマ大統領が「アメージング・グレース」を歌ったことを知りました。場所はサウスカロライナ州チャールストン、白人至上主義者による黒人教会襲撃事件で射殺された9人の黒人の追悼式でのこと。  力強く進んでいたスピーチが、突然止まった。沈黙が10秒ほど続いた。犠牲者の同僚であるロニー・ブレイルスフォード牧師が前方を.. Wed, 06 Jan 2016 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015122600012/  今年は、研修等で講演や助言を依頼されることがとても多かった一年でした。今年の最後は、12月25日に行われた、徳島県の「主幹教諭・指導教諭研修」のグループ討議での助言でした。私は、徳島県の小中校の6名の指導教諭の先生方のグループに入り、各先生からのご報告とディスカッションを聞かせていただきました。  先生方は、まず、ご自身の学校が直面している課題(学力向上、生徒理解、荒れ、学校間連携、保護者対応等)を示され、そしてその課題解決に向けて、「職場でのコーチングの充実」という研修テーマに基づいて話し合われました。  主幹・指導教諭の先生方は「ミドルリーダー」と呼ばれることがあります。リーダーとフォロワーのミドル(中間)に位置する方の役割は、近年すごく重要になってきているのではないかと私は思っています。ただし、その理由は、一般的に言われるような、リーダー(校長)を支えその権限を強化するという文脈での理由ではありません。  最近は、いろんな組織で「強いリーダーシップ」論がやたらと喧伝される状況がありますね。学校運営に関しても、「校長は、校務をつかさどり、所属職員を監督する」(学校教育法37.. Wed, 30 Dec 2015 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015122200014/  「普通の人」と言えば、私たちの世代の人間には、3人組アイドルのキャンディーズの「普通の女の子に戻りたい」という解散宣言が思い浮かびます。  「普通の人」ではない「特別な人」とは、マスメディアにたびたび登場するタレント、芸能人、評論家等ですね。キャンディーズもピンクレディもそうであったように、彼らは、大なり小なり、本来の自分自身(がやりたいこと)と、メディアに求められる役割のギャップに苦悩するようです。しかし、メディアにとってはそんなことは問題ではなく、彼らはメディアを通じて大衆に消費される存在であり、ブームが来ると露出が増え、旬が過ぎると消えゆく宿命にあります。  その象徴的な存在が、お笑いの世界の「一発屋」ですね。  12月18日のwithnewsで、お笑いコンビ「髭男爵」の山田ルイ53世さんの文章を読み、思わず「頑張れ」「見返してやれ」とエールを送りたくなりました。  髭男爵は、貴族の衣装で舞台に立ち、グラスを片手に「ルネッサーンス」のかけ声で乾杯するギャグで数年前に人気を博した漫才コンビです。しかし、その人気は長続きせず、今では「一発屋」を扱う番組でたまにテレビに登場す.. Wed, 23 Dec 2015 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015121400019/  今年は、いじめ問題についての講演のご依頼をたくさんいただいた一年でした。  いじめ問題についての講演では、私はよく、所長だより022でご紹介した、山下一夫先生の『依存と自立のサイクル』について話します。「師匠」の山下先生から譲り受けた(と勝手に考えていますが)“大ネタ”『依存と自立のサイクル』は、これまで何度となく話してきましたが、回を重ねる中で少しずつアレンジを加え、私なりの“鉄板ネタ”に育ててきました。そして、いじめ問題だけでなく、生徒指導・教育相談に関する講演でも、児童生徒理解の前提となる人間論として、『依存と自立のサイクル』を話すこともありました。  その多くは先生方対象の研修会で、その他には保護者の方々、中学校の生徒さん、高校の生徒さんを対象にお話しさせていただくこともありました。 そんな中で、先日、ある小学校の児童の皆さんと先生方、保護者の方々を対象に講演させていただく機会がありました。いつもの組み立ての話しを軸にして…と考えていましたが、当日の少し前になって、ふと気づきました。私はこれまでは、小学生の子.. Wed, 16 Dec 2015 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015113000012/  テレビドラマ「下町ロケット」が話題になっているそうですね。私は観たことはありませんが、タイトルから、私はてっきり、「まいど1号」を下敷きにした話しだろうと思っていましたが、原作は池井戸潤さんの小説で、「まいど1号」を踏まえた話というわけではないそうですね。  「まいど1号」は、中小企業の街で有名な大阪府の東大阪市に2002年に設立された「東大阪宇宙開発協同組合」が開発した人工衛星で、2009年に打ち上げに成功しました。ものづくりの町東大阪のプライドをかけ、町工場の職人の技を結集して取り組まれた人口衛星開発が進められていた頃、私は、東大阪市からもたくさんの生徒が通学する、隣接する八尾市の府立八尾北高校の教頭を務めていました。そんな関係もあって、ブロックのPTAの講演会で、開発の中心となっていた株式会社アオキの青木豊彦社長のお話しを聞く機会がありました。  青木社長は、「中小企業のプライド」を語る際に、若手社員が自分の会社(中小企業)を誇らしげに話したエピソードを、声を詰まらせて話されました。感動しました。それで、ある年のPTA新聞卒業記念号に、私は「プライド」というタイトルで、青木.. Wed, 09 Dec 2015 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015120100019/  所長だよりで何度かご紹介した、本学の副学長・理事の山下一夫先生が、次期学長に着任されることになりました。現学長の田中雄三先生が、本年度末を持って任期満了を迎えられるので、この間、候補者お二人の選考が進められてきましたが、11月30日、学長選考会議において、山下先生が最終学長候補者に選出され、公表されました。  山下先生と私は同じ大学出身で、山下先生は2歳年上ですので、私が1974(昭和49)年に入学した1回生の時に、3回生でいらっしゃったと思います。けれども、学年も学部も異なっていたので、当時は、後に深いご縁をいただくことになるなど知る由もなく、たぶん、キャンパス内ですれ違ったりしたこともあっただろうとは思いますが、「山下先輩」の存在は知りませんでした。  月日は流れ、1992(平成4)年度~1993(平成5)年度に、私は現職教員として、大阪府教育委員会から鳴門教育大学大学院(生徒指導コース)に派遣され、2年間の研修を行う機会をいただきました。そのときにご指導いただいたのが、山下先生でした。ちなみに、現在の私の研究室が以前の山下研究室で、ときどき、この部屋でゼミ指導をいただいたこ.. Wed, 02 Dec 2015 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015112300014/  本学の課外活動団体では、私は「タッチフットボール部」の顧問を務めています。11月21日、鳴門教育大学タッチフットボール部BIG EDDY(四国地区代表)は、全国大会出場をかけて、本学グラウンドにおいて、広島OYSTERS(中国地区代表)と対戦、52-0で勝利し、日本タッチフットボール協会主催全国大会FINAL TOUCH(12/19、横浜スタジアム)への出場権を獲得しました。  広島OYSTERSさんは、近年、中国四国地区代表としての全国大会出場権1枠を巡り、しのぎを削ってきたライバルですが、今回は、広島OYSTERSさんのレギュラー選手が揃わず、鳴教大BIG EDDYは大差の勝利で、1998年・2011年・2012年・2014年に続き、5回目となる全国大会に駒を進めることになりました。  タッチフットボールという競技は、簡単に言えば、アメリカンフットボールの魅力を残しながら、タックルなどの激しい身体接触の代わりに両手での「タッチ」で相手選手を止める競技です。男性でも女性でも、若い学生・院生も体力が衰え気味のOBも、防具なしに安全に、本格的なフットボールの醍醐味を味わうことができ.. Wed, 25 Nov 2015 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015111700013/  11月14日(土)~15日(日)に、群馬大学を会場に、日本生徒指導学会第16回大会が開催され、生徒指導支援センターからは、私と竹口先生が参加しました。  私は群馬県を訪れるのは初めてなので、JRの車内放送で「岩宿」という駅名を耳にしたときは、高校の社会科教師として日本史などを教えてきたこともあり、「あ、そうか、群馬県と言えば『岩宿の発見』『相沢忠洋』の、あの岩宿遺跡のある県やなあ…」と、ちょっと感動したりしました。  総会では、本学の特任教授でもある森田洋司先生が、学会の会長に再任され、本学の教員では、阪根健二先生と私が引き続き理事を務めさせていただくことになりました。総会の後、第1日目は基調講演とシンポジウムが、第2日目は分科会での自由研究発表が行われました。  基調講演では、森田洋司先生が「子どもの主体的な活動を育む生徒指導-いじめ問題を踏まえて-」の演題で講演されました。この中で、森田先生は、今年の8月4日に出された文部科学省の通知文「いじめ防止対策推進法に基づく組織的な対応及び児童生徒の自殺予防について」に触れて、いじめの認知に関して留意すべき点言及.. Wed, 18 Nov 2015 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015110900025/  本年度、私をはじめ本学の4人の教員が、徳島県の「小中一貫教育(徳島モデル)推進事業」の委員を務めています。先週11月6日に、この事業の今年度の指定校となっている三好市の西祖谷(にしいや)中学校・檪生(いちう)小学校・吾橋(あわし)小学校の、小中連携による英語の授業を参観させていただき、その後、交流研修会を開きました。  近年の急激な少子化の進展、若年人口の大幅な減少は、我が国が直面する大きな課題となっています。徳島県の人口動態予測でも、今後20年間で総人口はおよそ2割の減少、14歳以下の年少人口はおよそ4割の減少が見込まれています。20年後には、徳島県は、明治維新以降かつて経験したことがない「子どもの数の少ない社会」を迎えることになるそうです。こんな中で、現行の学校制度に基づいて学校規模を維持しようとすると、統廃合をどんどん進めていくしかないことになります。けれども、地域における学校の存在意義は、地域における義務教育対象年齢の子どもの教育の機会均等の問題であるだけではありません。地域に学校があり、子どもの姿があり、子どもを持つ若い親がいて、学校が地域住民をつなぐ場となり、子どもと大.. Wed, 11 Nov 2015 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015091000042/  この参考文献は、1999年に公刊された『生徒指導の知と心』の第3章として、山下一夫氏(現在は鳴門教育大学理事・副学長)が執筆された「不登校に関する文献研究」です。  山下氏は、この中で、不登校に関する主に初期の研究論文を検討し, 概説されました。 具体的には,、ユング、メラニー・クライン、ブロードウィン、ボウルビィ、トレイナー、イマニュエル・クライン、佐藤修策、村山正治、高木隆郎らの文献を引用しながら、不登校研究がどのように展開されてきたかをわかりやすく整理されました。 テーマとしては、「不登校児の事例研究」「子どもや家族の神経症(的性格)」「アタッチメントの欲求と安定性愛着・自立」「登校拒否の小学生・中学生の臨床経験をもとにした治療の方法論と経過」「学校での適応障害としての学校恐怖症・緘黙症・非行の成立過程」などに言及されています。 なお、本文献の著作権は、著者の山下一夫氏と日本評論社に帰属します。 山下一夫 1999年 『生徒指導の知と心』日本評論社 生徒指導の知と心(7.32MBytes) Tue, 10 Nov 2015 15:23:00 +0900 諸資料・研究業績 http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015110200019/  10月29日、ソフトバンクホークスがプロ野球の日本シリーズを連覇しました。  大阪の私鉄の南海電鉄による球団が設立されたのは1938年のこと、1947年に球団名が「南海ホークス」となり、以降1988年までの41年間、ホークスは大阪を本拠地に、多くの大阪のファンに愛されてきました。1988年、南海電鉄はホークスを売却、ホークスは大阪を去り福岡へ、そして、球団保有権はダイエーに、さらに2005年にはソフトバンクに移り、現在に至っています。 私も熱狂的なホークスファンの一人です。  愛車のビュートは、南海ホークスのチームカラーの深緑色です。  私の父親はまともに仕事をしない道楽者で、私が高校のときに母親と離婚し、家を出ました。そんな父親ですが、たったひとつだけ感謝しているのは、私がホークスファンになるきっかけをくれたことです。父親も熱烈な南海ホークスファンで、よく、ホームスタジアムである難波の大阪球場(1950年に完成)に連れていってくれました。  入場口を入り、コンクリートの階段を上り、通路からスタンドに出ると目にとびこむ、まばゆいばかりのナイター照明に浮かびあがる黒土の.. Wed, 04 Nov 2015 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015102600018/ 歌手の加藤和彦が亡くなって、早や6年が経ちました。2009年10月17日没、享年62歳でした。自殺でした。ショックでした。  いじめ問題、とりわけいじめによる自殺の問題は、私たちにとって大きな教育課題となっています。  文部科学省は、平成21年3月にマニュアルとリーフレット『教師が知っておきたい子どもの自殺予防』を作成し、平成26年7月には、『子供に伝えたい自殺予防(学校における自殺予防教育導入の手引)』を作成しました。文部科学省のホームページからダウンロードできますので、一度、ご覧ください。その内容は、児童生徒の自殺予防の問題を考える上で大いに参考になるものですが、一点だけ、私は少しひっかかったところがありました。それは、「子どもが自殺という行為に及ぶ前には、救いを求める必死の叫びをあげていることがほとんどです」(リーフレット『教師が知っておきたい子どもの自殺予防』)という部分でした。  本当に「必死の叫びをあげていることがほとんど」と言いきれるのか…。大切な家族を、友人を、あるいは教え子を自殺で失った人たちは、それまでまったく何も感じていなかったわけではな.. Wed, 28 Oct 2015 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015102000023/  先週10月15日に本センター研究員の竹口先生と二人で北海道教育大学を訪問し、生徒指導・いじめ問題等をテーマに、教職大学院の瀬戸健一教授、院生5名の方々と協議を行ってきました。  出張中の食事は、北海道の味を堪能しました。札幌駅前の「味処あずま」、このお店の前身は、中島みゆきの『店の名はライフ』(1977年)に登場する喫茶店「ライフ」で、以前から一度は訪れたいと思っていました。中島みゆきも食したと思われる豚丼、美味でした。この他、二条市場のお店で食べた海鮮丼も美味でした。  美味しく感じたのは、料理のポテンシャルの高さもさることながら、竹口先生とあれやこれや歓談しながらの食事であったことも関係していると思います。センターのオフィスでもときどき雑談を交わすことはありますが、出張先の解放感もあって、いろいろなことに話が膨らんで、素敵な一時を過ごすことができました。  竹口先生は、私の発した言葉が何一つはね返されずに受け止めてもらえているのが実感できる方なので、私の言葉も弾みます。人の話を聴くことが本当に上手な方だと思います。ただし、それは決して臨床心理士として.. Wed, 21 Oct 2015 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015100900028/  和菓子店「虎屋」の本店が本社ビルの建て替えに伴い営業を一時休止することについて、17代社長の黒川光博さんがホームページに掲載した次の挨拶文が、話題になっているそうです。 …略… この店でお客様をお迎えした51年のあいだ、多くの素晴らしい出逢いに恵まれました。 3日にあげずご来店くださり、きまってお汁粉を召し上がる男性のお客様。 毎朝お母さまとご一緒に小形羊羹を1つお買い求めくださっていた、当時幼稚園生でいらしたお客様。ある時おひとりでお見えになったので、心配になった店員が外へ出てみると、お母さまがこっそり隠れて見守っていらっしゃったということもありました。 車椅子でご来店くださっていた、100歳になられる女性のお客様。入院生活に入られてからはご家族が生菓子や干菓子をお買い求めくださいました。お食事ができなくなられてからも、弊社の干菓子をくずしながらお召し上がりになったと伺っています。 このようにお客様とともに過ごさせて頂いた時間をここに書き尽くすことは到底できませんが、おひとりおひとりのお姿は、強く私たちの心に焼き付いています。 &.. Wed, 14 Oct 2015 07:03:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015100600027/  所長だより003でご紹介したように、今年度から本学は、宮城教育大学・上越教育大学・福岡教育大学との4大学による協働参加型の「いじめ防止支援プロジェクト(BP プロジェクト)」を展開しています。このプロジェクトの一環として、10月4日に、上越教育大学において、上越教育大学の主催による「いじめ等予防対策支援プロジェクトフォーラム」が開催され、生徒指導支援センターからも、私と竹口研究員、池田講師が参加しました。私と竹口研究員は、初めての上越教育大学訪問でした。  鳴門から上越までは、高速バス・JR特急・JR新幹線を乗り継いで、6~7時間ほどかかるので、私たちは前日に直江津のホテルに投宿しました。その日の夜は、上越教育大の先生に教えていただいたお店で、地元のおいしい料理を味わいました。タラの白子、ノドグロの塩焼き…、どれもが初めて食したもので、“今までは知らなかった特有の”味に感激しました。また、私はお酒はあまり飲まないほうで、特に日本酒は苦手でしたが、上越教育大の先生に差し入れしていただいた「鶴齢」というお酒を一口だけいただき、その“何の.. Wed, 07 Oct 2015 07:03:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015092900013/  9月22日~27日の日程で、本学と「国際学術交流協定・学生交流実施細目」を締結している、韓国の光州教育大学を訪問しました。光州教育大とは以前から交流協定を結んでいましたが、院生・学生の相互交流を具体化するために、今年の1月に、山下副学長等と一緒に訪韓しました。そして、2月には光州教育大の教職員4名、学部学生20名が来日し、本学の学生・院生との交流会等を実施しました。さらに今回、本学の教員3名と7名の院生で光州教育大を訪問し、韓国の現職院生との意見交換会、附属小学校の授業見学、大学の授業見学等を行いました。  韓国は、私はこれまでに十数回訪れたことがありましたが、光州は今年の1月の訪問が初めてでした。そのときは、「やっと光州訪問が実現した」と感慨深いものがありました。  学生時代から、私は、韓国の被爆者を支援する市民運動にかかわり、韓国の被爆者調査等のために、20代の頃に十回ほど韓国を訪問しました。ヒロシマ・ナガサキの被害について、一般的には「平和な町が、原爆によって、一瞬のうちに灰となった。世界で唯一の被爆国・被爆国民として、その被害を世界に発信していかなければいけな.. Wed, 30 Sep 2015 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015091800017/  前回の所長だよりで、「因」と「縁」について触れましたが、私は、宗教的なバックボーンがあるわけではないので、仏教等における考え方を踏まえて書いたわけではありません。宗教における「因」「縁」の考え方について、よろしければ、メール等でご教示いただけるとありがたいです。  ところで、「縁」という字は糸へんの漢字ですね。  本学の教職大学院の院生は、授業や実習での学びを毎週振り返って、その中での気づき等を「週録」にまとめます。3年前、ある院生が、こんな感想を週録に書いていました。 大学院での学習において様々な学習用語に出会う。そのうちで糸へんの漢字がよく現れることに気づいた。「論・説・諭」等、ごんべんの字が多そうだとは予測していた。ところが実際に使用されたのは「緯・紀・級・緊・繰・係・系・経・継・結・索・続・総・組・素・績・織・緒・緻・繋・約・綴・紹・縦・統・納・編・絡・練・絆」で、30字以上にのぼった。意外だった。私は「『経』営コース」ですが、いま関心をもっている言葉は「『統』合」です。  非常に興味深く思いました。「学級」「◯組」「成績」「給食」…、確かに.. Wed, 23 Sep 2015 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015091400026/  先日、久しぶりに、プラネタリウムを観ました。場所は、徳島の「あすたむらんど」(子ども科学館を中核施設とした科学と自然にふれる大型公園)で、ここにあるプラネタリウムは、本学の大学院を今年の春に修了した学生が解説員を務めています。  私は、天体に詳しいわけではなく、特に星に関心があるというわけでもありませんが、十数年前に、乗鞍高原に家族旅行に行き、夜中に駐車場に到着して、運転席から降りて、ふと上を見上げた時に目に入ってきた「満天の星」に、思わず息を呑んだことはよく覚えています。  ユングの重要な概念の一つに、布置(ふち、コンステレーション、Constellation )があります。布置とは、本来は「星の配置」「星座」を意味する言葉です。一見、無関係に見える夜空の星の配置を、全体として(星座として)見ると、何らかの意味を持ってくる、そして神話を想像する…。そこから、心理臨床では、クライエントの問題を考えるにあたって、その人個人にだけ着目するのではなく、クライエント(主星)を取り巻くさまざまな人間(星)の配置全体に目を向けることで、クライエントが直面している問題の意味・物語.. Wed, 16 Sep 2015 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015090400010/  生徒指導支援センターの研究員の竹口先生と私は同い年です。竹口先生はスクールカウンセラーになる前は中学校の教師を、私は大学の教員になる前は高校の教師をしていました。先日、お互いの若い頃の、先輩の先生方のことが話題になりました。  私が新採教員として着任した高校は、教育や生徒に対する熱い想いを持つ中堅・ベテランの先生方がたくさんいらっしゃいました。私は、その存在感と熱気に、いつも圧倒されていました。飲みにいくと、よく、「阿形、お前は、なんで教師になったんや」と、直球で根源的な問いかけがとんできました。教職もあこがれの職業の一つではありましたが、確固たる信念・目的意識を持っていたわけではないので、私は適当な言葉でお茶を濁そうとしました。でも、「冗談はともかく、お前は、なんで教師になったんや」と問いかけは続きます。(今思えば、飲んだくれの中年に単にからまれていただけかもしれませんが…。)そして、そのあとに、「オレはなあ…」と、その先生の教育論が熱く展開されました。自分がちっぽけな存在に思え、こんな先生を教師モデルにしようと思いました。  耳に痛いことをいってく.. Wed, 09 Sep 2015 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015090100019/  今年の夏は、「いじめ問題」についての講演のご依頼をたくさんいただきました。  先日、ある学校の職員研修で講演を行った際に、終了後に「先生は性善説ですが?性悪説ですか?」と質問されました。人間の本質についてのご質問をいただき、嬉しく思いました。なぜなら、当日の演題を「『いじめ対策論』から『いじめ人間論』へ」とし、「人とは何か」「人が他者と生きていくとはどういうことか」を先生方と一緒に愚直に考えたいと思っていたからです。  いじめは、現在、大きな社会問題になっています。いじめの社会問題化の波は、これまでにも何度かありました。  第1の波は、1980年代半ば、1986年の東京都、富士見中学の男子生徒の自殺事件等が大きな問題となりました。第2の波は、1990年代半ば、1994年の愛知県、東部中学校の男子生徒の自殺事件等が大きな問題となりました。第3の波は、2000年代半ば、相次いだいじめ自殺予告手紙が大きな問題となりました。そして、第4の波は2010年代、2011年の滋賀県、大津市立中学校の男子生徒の自殺事件が契機となり、今年に入って、岩手県の矢巾町で中学校男子生徒の自殺事件が起き、い.. Wed, 02 Sep 2015 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015082500018/  8月22日・23日に、徳島市内のホテルで、鳴門生徒指導学会と同窓会が開催されました。学会・同窓会は毎年夏に開かれ、学会は今年が第25回、同窓会は今年が第26回と回を重ねてきました。参加者の中には、第1回から毎年欠かさず参加してくださっている方もいらっしゃいます。  同窓会の冒頭の挨拶で、鳴門生徒指導学会会長の山下一夫先生(本学理事・副学長)は、毎年一度は帰ってくることができる「ホーム」があることの大切さを話されました。  山下先生は、「依存と自立のサイクル」について、次のように書いておられます。    サルだけでなく人間も、やすらぎを与えてくれる母親を基地として、外界に好奇心を向け積極的に行動に出ていく。そして再び基地である母親のもとに戻り、「エネルギー補給」するかのごとく活力を回復する。このような母親との相互交渉を通じ、自分自身と世界に対する基本的信頼感や基本的安心感を心のなかに築いていく。さらに(成長するにつれて)、依存と自立のしかたが変わっていき、依存出来て心がやすらぐ対象が、父親・家族・友人・恋人、あるいは思想・宗教・自然などへと広がっていく。そして、家庭と学校・.. Wed, 26 Aug 2015 07:01:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015081800027/  全国高校野球選手権大会も終盤を迎え、今日は準決勝戦です。  17年前の夏の大会の2回戦で、愛知県代表の豊田大谷高校と山口県代表の宇部商業高校が対戦しました。延長15回、誰もが予想もしていなかった「サヨナラボーク」で幕切れとなった一戦として、語り継がれていますね。インターネットで読んだデイリースポーツの記事( 5月19日配信)には、ボークを宣告した主審の林清一さんのエピソードが紹介されていました(以下要約)。 100年の歴史で今のところ唯一のジャッジは、異様な雰囲気の中、“究極の当然”を求めた結果の産物でもあった。 第2試合。グラウンドは38度。直後に横浜・松坂大輔の試合が控えており、「あの時点で超満員でした」と林氏は振り返った。15回裏。豊田大谷は無死満塁の絶好機を迎えた。200球を超える球を投げてきた宇部商のエース・藤田修平はこの場面で、林氏の想定になかった動きをした。プレート板に足をかけた藤田はセットに入ろうとした手を「ストン、と落としたんです」。林氏は迷わず「ボーク」を宣告、サヨナラゲームとなった。「5万人のスタンドが一瞬、静まりかえって、そ.. Wed, 19 Aug 2015 07:03:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015080900018/  先日、徳島市役所で、徳島市と名東郡の中学校の代表生徒が集まって、携帯電話やスマホについて話し合う中学校生徒会議が行われ、私も、助言者として参加しました。  会議の目的は、以下のように定められていました。    中学生が携帯電話やスマートフォンを使ったトラブルや事件等に巻き込まれたり、いじめに利用したりしない使い方等を話し合います。そして、その結果を学校等で啓発することにより、生徒自身が情報機器を有効に使うために、自ら考え、責任をもった行動がとれるよう自覚を促します。  会議は、参加者が6つのグループに分かれ、まず、携帯電話やスマホについて「友だちの間や家庭で話題や問題になっていること」が話し合われました。共通して浮かび上がった問題は、「LINEやSNSでのトラブル」「ネットいじめ」「個人情報の流出」「ゲームへの長時間の依存や課金」「出会い系サイトでのトラブル」などでした。  各班の発表の後、次に、「どのような使い方をしていくことが大切か」について話し合いが行われました。そして、各班の発表の後、総合司会の二人の生徒さんがまとめを行いました。  所長だより004でも書いたように.. Wed, 12 Aug 2015 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで) http://www.naruto-u.ac.jp/center/seitoshidou/docs/2015080400020/  前回は、生徒指導の定義について、“人格・個性”と“社会的資質や行動力”が併記されていることが「両者の統合・調和の重要性」「一方に偏る考え方の危険性」を示しているのではないかと書きました。そして、キラキラネームを題材に、“私”への偏りの問題点を考えてみました。  今回は、“公”への偏りの問題点を考えてみたいと思います。  私の実家は大阪ですが、先日、堺市の「さかい利晶の杜(りしょうのもり)」に行ってみました。ここは、今年の3月にオープンした施設で、「利晶」の“利”は千利休の“利”、“晶”は与謝野晶子の“晶”を表しています。利休の屋敷跡は「さかい利晶の杜」のすぐ東側にあり、晶子の生家跡も「さかい利晶の杜」から徒歩10分ほどのところにあります。  施設の一つである「与謝野晶子記念館」は、展示にさまざまな工夫がなされていて、前身の「与謝野晶子文芸館」も訪れたことはありましたが、与謝野晶子がこだわり.. Wed, 05 Aug 2015 07:00:00 +0900 所長だより(平成27年度まで)

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